健康・医療情報の「三木市医師会から」
「三木市医師会から」の書込一覧です。
新着返信
返信がありません
QRコード
三木市医師会から
【閲覧数】386
2017年01月27日 09:07
骨粗鬆症の薬物療法
 前回、骨粗鬆症の診断に腰椎と大腿骨のDEXAによる測定が必須と述べました。今回は薬物治療のお話しです。古い骨は破骨細胞により吸収され、骨芽細胞により新しい骨が形成されます。このバランスがくずれるのが骨粗鬆症です。薬は大きく分けて2つです。ひとつは破骨細胞の働きを押さえる骨吸収阻害薬で、多くの患者さんに使われています。代表がビスホスホネートです。内服薬は週に1錠服用、月に1錠や毎日1錠タイプも有ります。起床時に服用し30分以上朝食をあけ、この間は横になれません。注射もあります。副作用は、長期服用により大腿骨が突然折れる非定型的大腿骨骨折と、顎骨(あごの骨)壊死です。抜歯部の露出した骨が腐り、感染症という説が有力です。1万人に数人とまれで、原則として治療を続け歯の処置を行います。さらに強力に骨吸収を阻害する新薬が、デノスマブという半年に一度(当院では医師が施行)の注射です。副作用は上記以外に低カルシウム血症が有りますが、血液検査で確認していれば心配無く、当院では150名の方に施行し安全性を確認しています。また、女性ホルモン剤がありますが、乳癌・子宮癌の発生に注意を要し、婦人科医が更年期治療として使います。これに対しSERMと呼ばれる女性ホルモン類似薬があります。癌の問題はなく骨にだけ作用し、軽度の骨粗鬆症に使われます。一方、骨芽細胞を増殖させる骨形成促進薬はテリパラチドという注射だけです。週に1回の医師による注射か自宅での在宅自己注射の2種類が有ります。1年半か2年使います。強力に骨密度を上昇させ、背骨の骨折(圧迫骨折)直後に始め早く骨を治すなどすごく良い薬です。ただ、他の薬の約10倍の費用と、一生涯に2年以内しか使用できません。その他ビタミンDなど有りますが割愛します。注射のほうが効果が有りますが、副作用に特別な注意、定期的な血液検査や腰椎と大腿骨のDEXAによる骨密度検査が必要で、専門の医療機関での治療をおすすめします。

山口整形外科  山口 高史 

返信書き込みはありません。